「地元の特産を使い培ってきた醤油、味噌(みそ)醸造の技術を生かしたい」と考え、鮎とあまごに注目し取り組んだ魚醤、「鮎のみつき」と「あまごのおおみけ」。地元の鮎とあまごを丸ごとミンチにし、塩、自家製の米麹、小麦を加え約1年間発酵熟成させ濾過。琥珀色の甘い香りがする一滴、一滴が感動的な「鮎のみつき」、「あまごのおおみけ」の完成となりました。
「魚醤」と言えば、タイのナンプラーやベトナムのニョクナムなど臭いのきついものを思いますが、「鮎のみつき」、「あまごのおおみけ」は、米麹の力で魚特有の嫌な臭いのない、大変香りのよいものとなりました。穀物でできた醤油とは違うコク、ほんわかとした香りがあります。
「鮎のみつき」、「あまごのおおみけ」は塩分15%±1と、一般的な魚醤(22〜30%)よりも低塩分。まろやかで上品な味わいは、1滴加えるだけで和洋問わず料理の旨味、風味を引き出します。
万葉の時代からたくさんの歌に歌われてきた吉野の鮎。「鮎のみつき」、「あまごのおおみけ」は、万葉学者で吉野に大変ご縁のある上野誠先生の命名です。「みつき」とは、歌聖、柿本人麻呂が、有名な吉野讃歌において使用した古い言葉。それは神への献上品という意味です。
「おおみけ」とは、神に献上される食事をいう言葉。歌聖、柿本人麻呂は、ここ吉野の川の神が、吉野にやって来た天皇に献上した川の幸を、「おおみけ」と呼んだのでした。
魚醤は、東アジア一帯に広がる魚の発酵食品で、古代人のうまみへのあくなき探究心から生まれた食品でした。私どもは古代の知恵を学び、工夫を加えることで、従来の魚醤と比べ低塩分で特有の魚臭もなく、鮎とあまごのうまみ成分を引き出すことに成功しました。それを人麻呂に倣い、「鮎のみつき」、「あまごのおおみけ」と名付けました。時が育んだ、味わいの深みを堪能していただければ幸甚です。
※上野誠…1960年、福岡生まれ。文学博士。奈良大学文学部教授。
万葉文化論の立場から、歴史学・民俗学・考古学などの研究を応用した万葉集の新しい読み方を提案。
(→上野誠の万葉エッセイ)
鮎を原料とした魚醤「鮎のみつき」、あまごを原料とした魚醤「あまごのおおみけ」は
様々な料理の旨みを引き出します。
一滴、ためしてみればかかせない調味料となること請け合いです。
◎鍋物、煮物のおいしさが広がる。
◎魚、お肉の臭みがなくなる。
◎焼ソバ、焼き飯の味付けに。
◎カレーにコクがでる。
◎ラーメンのスープが深まる